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2009.06.21

ABCラジオ、夏の番組改編を発表~平日夜ワイド枠から事実上の自社制作撤退

すでに同局の朝の看板番組の一つ「全力投球!!妹尾和夫です」の番組中の発表をはじめ、ネット上でもいくつか書き込みで情報が流れていたが、大阪の朝日放送(ABCラジオ)の7月の番組改編が正式に発表された。まずはこのニュースを報じたSANSPO.COMの記事から。

ABCラジオ、夏の番組改編を発表
2009.6.20 11:01

 ABCラジオは19日、大阪市福島区の同社で夏の番組改編を発表。1966(昭和41)年の「ヤングリクエスト」以来自社制作していた平日午後10時以降の深夜帯から、金曜の約2時間を除いて“撤退”する。

 放送中の「ミュージックパラダイス」(月~金曜後9・12)に代わり、7月6日からニッポン放送「銀河に吠えろ!宇宙GメンTAKUYA」(月~木曜後10・0)、文化放送「レコメン!」(月~木曜深夜0・0)、TBSラジオ「JUNK」(月~金曜深夜1・0)などをネット。川崎宏ラジオ局長は「若者層が東京の情報を求め、東京のタレントに対する興味を膨らませている傾向にあるため」と説明した。

 8年目を迎えた午前の看板番組「全力投球!!妹尾和夫です」(月~金曜前9・0)も6日から「ドッキリ!ハッキリ三代澤康司です」に代わる。

 短い記事ではあるが、これまでの歴史を踏まえた上で、さりげなく今回の改編の特異さがきちんと説明されているのが前段の部分だ。
 今回の改編は、確かに7月の大幅改編という例年見ない改編ではあるが、今回のポイントはそこではない。元々東京からのネット受けよりは自社制作へのこだわりがあり、なおかつ聴取率は決して悪くないABCが、歴史のある自社制作を捨ててこれほどまでにベタに東京からのネットを受けて枠を埋める行為に出たということが、今回の改編の重要なポイントだと思う。

 かつての深夜放送ブーム以来、各局で自社制作の夜ワイドが花開いたが、ラジオ聴取率の低下、特に若者層がラジオを聴かなくなって、自社制作番組は次第に縮小。そんな中で、地方局へのネット前提の「オールナイト・ニッポン」の3部制(当時の1部に当たる「allnightnippon super」が夜10時スタートだった)が開始したことで、夜10時台のローカル番組はほとんどトドメを刺された感があった(※1)。
 そんなわけで、失礼ながら他の地方局が夜帯をネット番組で埋めてもさほど驚きはしないが、なんといっても今回は自社制作の歴史があるABCである。
 ABCは、記事にもあるように「ABCヤングリクエスト」以来ずっと夜帯に自社制作の番組を放送し続け、25時台にホンの一時期、TBSの「スーパーギャング」をネットしたことがあるが、それもすぐやめて自社制作に戻したくらいの局なので、元々関東からのネット番組があまり無い局というイメージがあり、ネット受けするなら「ヤンタン」(平日枠)終了後、夜帯の聴取率が振るわないMBSが先に手を出すものと思っていたから、ABCのほうが先に「陥落」してしまったのは正直意外だった。

 それにしても今回の改編で「何だかなぁ」と思うのは、今回の改編がどうみても「前向き」な改編でないのがミエミエなこと。ま、実際「前向き」ではないので、仕方ないのだろうが…。
 25時台の「JUNK」のネット受けは「JUNK」の番組自体に人気が有る上、ネット局の少なさゆえに放送を待ち望んでいたリスナーもいるであろうことから納得する部分もあるのだが、問題は22時台の「銀河に吠えろ!宇宙GメンTAKUYA」で、この番組、大変申し訳ないが、お膝元の関東でもまるで話題に上らない番組なのだ。
 仮につまらない番組ならアンチリスナーの書き込みくらい見かけても良さそうだが、それすらほとんど見たことが無いのだから、ある意味もっとツライ状況な番組なわけで、ましてやこの番組、お隣のラジオ関西でネットされていて既に関西の多くの地域では聴けているとなれば、リスナーから見れば今回のネット受けのありがたみはあまり無く、一方で、ネット受けすればスポンサーが付いてくる番組と言うわけでもないようだから、今回のネット受けは、要するに「穴埋めできれば何でもいいのか」とさえ思えてしまう。
 加えて6月20日の発表に合わせ、ABCラジオのページにも改編情報が掲載されたが、どの番組も出演者の名前と顔写真、放送時間帯が書かれているだけで、番組説明は一切なく、どんな番組が始まるのか、始めようとするのか分からない。東京からのネット番組についても同様で、キー局にある番組ホームページへのリンク一つすらないのだから、ちょっとどうかと思う。

 ラジオ局長がいう「若者層が東京の情報を求め、東京のタレントに対する興味を膨らませている傾向にあるため」という説明は、まぁ、こう言うしかなかったのだろうが、それにしても…という感じがしてしまった。

 なお、唯一金曜だけは自社制作を続けるようだが、これは夜帯の歴史を完全には消さないという制作陣の意地なのか、現実的な問題として「育成枠」として一つくらい夜帯の番組を残しておかないと制作能力までなくなってしまうことへの危惧なのか、恐らく両方の意味合いがあるのではないかと思うが、ここはぜひとも頑張って欲しいところ。

 嘆いてばかりでもなんなので、最後に「聴いてみたいなあ」と思う番組を一つ挙げると、土曜日の昼(13:00~)放送の「楠淳生のやんちゃな!weekend」
 これも、現行の「ABCフレッシュアップボックス」の番組変更みたいなものだが、かつて「☆☆倶楽部」「ABCラジオジラ」「ABCラジオファンキーズ」で大岩堅一氏との「ケンクス」コンビの放送を聴き、今も福本豊氏との、俗に「居酒屋中継」を聴くのを楽しみにしている自分としては、一度聴いてみたい番組。放送時間がお昼のため、ここ関東では遠距離受信しても聴くことができないのが残念なところだ。

(※1) その後、「3部制」の失敗以降のLF制作の夜10時台(俗に「super枠」)の番組のあまりの不甲斐なさに、再びネットを止めた局もあるが、そんな枠の番組を今回ABCはネットするわけである。

<参考>
abc1008.com ABCラジオ 2009年夏の番組改編 (公式ページ)
ABCラジオ、夏の番組改編を発表 - 芸能 - SANSPO.COM

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