TBS50周年記念特番
正式なタイトルは、「TBSテレビ50周年記念4時間特別生放送 中居正広のテレビ50年名番組だョ!全員集合 笑った泣いた感動したあのシーンをもう一度夢の総決算スペシャル」という、10/2に放送されたTBSの放送50周年特別企画と銘打った特番。
司会中居正広、しかも生放送という時点で、どうせ過去のVTRはチラッと流して、ジャニーズ関係と、あとはあまり番組と関係ない若手ゲストのトークでお茶を濁す番組だろうなぁ…と思っていたら、実際そのとおりだった(苦笑)。
それにしても、事前に報道された予告記事とはえらく乖離した内容になっていたのはどうしたものか。以下は2005年09月15日付の「スポニチSponichi Annex ニュース 芸能」から。(下線は筆者)
中居で“全員集合”よみがえる!
SMAPの中居正広(33)が、半世紀にわたってTBSが放送してきた番組を振り返る4時間の大型生番組(10月2日後7・00)の総合司会に抜てきされた。番組の目玉コーナーとして、伝説の人気番組「8時だヨ!全員集合」が復活、セットを含めて当時のまま再現する。また、同局のドラマやバラエティーで活躍した大物ゲストたちが“全員集合”予定で、中居が一切を取り仕切る。
中居が大役を任されたのはTBSの放送50周年特別企画「日本中みんなで笑った!泣いた!感動した!あの番組が今蘇(よみがえ)る!テレビ50年総決算・全部見せますスペシャル」(仮題)
長~いタイトル通り、過去50年間に放送されたバラエティー、音楽番組、ドラマの名場面を4時間がかりで振り返る内容。「8時だヨ!全員集合」「ぴったしカン・カン」「ザ・ベストテン」「輝く日本レコード大賞」「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」「愛していると言ってくれ」「砂の器」…。伝説の名物番組にスポットを当て、一連の50周年企画の集大成と位置づけている。
当時、各番組で活躍した出演陣にも参加を呼び掛けており、芸能界中から大物ゲストが集結予定。中居が進行を一手に引き受ける。
中でもハイライトは最高視聴率が50・5%(73年4月7日)を記録した怪物番組「…全員集合」の再現。当時のスタッフに再集結を呼び掛けて、局内のスタジオに大がかりなセットをよみがえらせる。同局では「中居さんにコントをやってもらいたい」としており、中居の手で爆笑コントが復活することになりそうだ。
中居はこれまでNHK「紅白歌合戦」やフジテレビ「新春かくし芸大会」など、多くの大型番組で進行を経験しており、司会者としての手腕は折り紙付き。TBSは今年春から出演交渉をしてきた。「大役をいただき、大変うれしく思います。名番組を飾ったエンターテイナーがそろう番組と聞き、楽しみにしています。全力で頑張りたい」と意気込んでいる。
番組の北川雅一プロデューサーは「単なる懐古番組ではなく、テレビとはこんなに面白く熱いものだということを伝えたいと思い、今のテレビを代表する中居さんにお願いした。司会だけでなく、自らの体で番組を再現してもらい、テレビ黄金期の熱気を伝えてほしい」と話し、当日が待ちきれない様子だ。
50周年記念番組として、スタッフとしては当初理想は高く掲げたものの、権利関係や制作費、スケジュールの都合等で、どうしても現実にはうまくいかなかったのだと信じたいのだが、番組を見終わった後にこの記事を読み返すと、予告と実際に放送された内容とのギャップが凄い。TBSが悪いのかスポニチが悪いのかは分からないが、いくらなんでもこれは相当飛ばしすぎの記事だ。
・「バラエティー、音楽番組、ドラマの名場面を4時間がかりで振り返る内容」
・「当時、各番組で活躍した出演陣にも参加を呼び掛けており、芸能界中から大物ゲストが集結予定」
・「怪物番組「…全員集合」の再現。当時のスタッフに再集結を呼び掛けて、局内のスタジオに大がかりなセットをよみがえらせる。」
・・・これって笑うところですか?
重点的に振り返ったのは、明石家さんまとジャニーズ事務所(特にSMAP)だけ。その他はほんとの駆け足。有名な番組でも名前すら出てこない番組多数。それなのになぜか昨年放送のドラマが延々と紹介されたりする。
「芸能界中」から「集結」と聞けば、歴史もありかつては有名番組を多数排出したTBSなら相当のゲストが多数入れ替わり立ち代り出てきそうに思えるが、誰か出てきたっけ?元々「からくりTV」枠で普段その時間に出ているさんまはともかく。
「全員集合」について「局内のスタジオに大がかりなセットをよみがえらせる」と聞けば、番組前半の探検モノなど大規模なセットを組んでしっかりリハをしたコントをやるように思える。
が、実際に行われたのは、「ホームドラマの撮影をするために用意された茶の間で、加藤茶扮する時代劇役者が、何度やってもセリフが時代劇口調になってしまい、困った監督(志村けん)が、結局ホームドラマをやめて時代劇にしてしまう」というコント。そう、DVDにも収録されているコントと同じ。
これのどこが「大がかりなセット」なのだろう。それとも茶の間一つを再現するのに当時のスタッフに再集結を呼び掛けなければならないほど、今のスタッフは落ちぶれたのだろうか。(そんなことはないはず。)
「テレビ黄金期の熱気を伝えてほしい」というプロデューサーの言葉がむなしい。
念のため補足しておくと、自分は中居正広も明石家さんまも嫌いではないし、普段バラエティ番組で笑ってみているほうなのだが、50周年記念番組として銘打つ番組なら、もう少し資料性のある番組というか、見ごたえのある番組にして欲しいもの。特に年配層の人なら、予告だけ見れば、そういう番組を期待した視聴者もいたと思う(ま、そういう人は最初の1時間でチャンネルを変えただろうけど。)
今回の場合、最初っから「さんま・中居のTBS名・珍場面みんな集めちゃいましたSP」(タイトルはテキトーにつけた)みたいにバラエティ番組として割り切っていれば何ら問題なかったように思うのだが。
(追記)
・目玉だったはずのドリフ部分の出来については、少しでも期待をした分、余計に書く気が失せたのと、番組全体のどうしようもなさだけで長くなってしまったのでほとんど割愛してしまったが、私が思ったことと同じようなことを書いていらっしゃる方がいたので、そちらをご紹介します。
→「毎日が同人誌」さん [テーマ:今日見たテレビ番組の感想] 必要なのは午後8時
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