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2005.09.11

全国民放ラジオ統一キャンペーン

9/4「全国民放AMラジオ統一キャンペーン、 松田聖子を起用」の最後に、

 ところで、今回のキャンペーンは「AMラジオ史上初となる統一キャンペーン」とあるが、「前にもこんなキャンペーンやらなかったっけ?」という疑問がふと湧いた。
 時間がなくなったので、その疑問については、次回へ。(続く、と思う)

…と書いておきながら、次に「吉田照美のやる気MANMAN!」の記事(9/7)を入れてしまったのだが、お約束どおり続きを。

 その記憶にあったキャンペーンとは、1997年に相川七瀬さんの「Sweet Emotion」をキャンペーンソングに行われた「ラジオ新時代」キャンペーンだ。
 「Sweet Emotion」のシングルCDをチェックしてみたところ、キャンペーン自体は間違いなくあった。
 ただ今回と違うのは、この時は「全国民放ラジオ94社」(民放連)のキャンペーンで、FMも短波も含まれているということ。「Sweet Emotion」のシングルCDジャケットの裏面には、全国民放ラジオ94社の名称と親局の周波数の一覧が掲載されているが、なるほどAM・FM各局とラジオたんぱ(現・日経ラジオ)の名がある。
 つまり、全国の「AM局だけ」の統一キャンペーンは、やはり今回が初めてなのだ。

 そこで、当時のキャンペーンについて更に情報はないかとネットで調べてみたが、断片的には記載があるもののまとまって記述されているページが見つからない。そこで、ニフティのラジオフォーラム、FRADIO(現在サービス終了)の手持ちの過去ログから検索すると、当時の記事がみつかった。(改行位置修正)

 全国の民放ラジオ94局が、4月から1年間の予定で、「ラジオ新時代」キャンペーンを行う。「ラジオの復権」を目的に一大ムーブメントを起こす。 
 かつて、テレビが始まってラジオ人気が下降したが、昭和四〇年代には、若者向けの深夜放送を中心に人気を盛り返した。しかし、現在、再びテレビに押されている。雑誌広告費とラジオ広告費は、二〇年ほど前にはほぼ同額だったが、今では雑誌広告費がラジオ広告費の約1.8倍になっている。川内氏(ニッポン放送社長・民間放送連盟音声放送委員長)は「雑誌数の激増ということもあるが、ラジオの広告業界でのポジションが過小評価されている」と話す。
 一方、米国では、ここ数年の間にラジオブームが起き、広告費は約1兆円に達して、財界から注目を集める産業に成長した。川内氏は「日本にも3~5年遅れてラジオブームがくる」と考えている。民放ラジオ全局が手を組むのは、四〇年代の「ラジオルネッサンス」以来のこと。
 (3月22日付 河北新報夕刊記事より1部抜粋)

 当時この記事を紹介された方は記事に続けて、 『「過小評価されている」というのは客観的すぎるし、「日本にもラジオブームがくる」というのは楽観的すぎて危機感が感じられないのだが・・・。』という感想を述べていたのだが、そのとおり、このキャンペーンから8年が経とうしているが、残念ながら「ラジオブームが来た」という話は聞かない。

 この時は、アサヒビールとタイアップして全国規模で「ラジオ新時代・ビール新時代」という、各局ごとにその局の人気パーソナリティーが出てきてラジオの良さをしゃべるCMが放送された。こちらも当時FRADIOの会議室に寄せられた情報では、bay-fm(千葉)の場合、当時(今もだが)同局で活躍していた門脇知子さんと高木理恵さんの二人を起用し、

まず、門脇さんが「私の声を聞いて誰の顔を想像します?え、山口智子!?ラジオの想像力ってすごい!」と言った後、次に高木さんが登場。「私の声を聞いて誰の顔を想像します?え、松たかこ!?ラジオの想像力ってすごい!」ってCMを流しています。

という記録が残っている。(このあと、このCMを紹介した方は、『さて、実物は……。』というコメントがつけているのだが(苦笑))

 また、キャンペーンの一環として扶桑社から「ラジオパーソナリティ~22人のカリスマ~」が発売されたり、鷺沢萌さんの「F 落第生」を原作とした映画「F(エフ)」(出演:羽田美智子、熊川哲也ほか)が公開されたほか(←知らなかった…)、各地で局の垣根を越えたキャンペーンが行われていたようだ。
(関東地区では、同年8月に新宿高島屋タイムズスクエアでラジオ新時代キャンペーン「ラジオフェスティバル」が行われた。中部地区では6/15にCBC・東海・岐阜放送の共同放送を実施、つボイノリオと宮地佑紀生が競演したという。その他にもあったに違いないが、詳細不明。)

 当時、全国でキャンペーンに力を入れたのは分かるが、それでも振り返ってみると、どれだけ元々のラジオリスナー以外にアピールできたのかということを考えると、手放しで成功したとは言えない筈。増してや今回は全国民放AM局だけということで、前回よりも規模が小さいのだから、世間へのアピール力は更に低い。

 今のところ、キャンペーンと言っても、要は松田聖子が新曲を携えて全国を回るということだけしか明らかになっておらず(それはそれで話題づくりとして必要なのだが)、他には何か世間に対してアピールするような取り組みはないのだろうか。
 元々発端が「AMラジオ付き携帯電話」の発売に合わせたキャンペーンとは言え、松田聖子の新曲の売上げに貢献しただけにならなきゃいいのだけど。

<参考>
「蘇れ!ピクチャーレコード♪」さんの「音楽大好き♪プロモーションCD邦楽」から「相川七瀬」のページ
『Sweet Emotion』 相川七瀬 CFR1-28012 - goo ブロードバンドナビ(試聴可)
「ラジオパーソナリティ~22人のカリスマ」 (扶桑社のページ)

<ラテログ内関連記事>
AM、FMラジオ付携帯電話、ドコモから発売決定
全国民放AMラジオ統一キャンペーン、 松田聖子を起用

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コメント

AMラジオの統一キャンペーンとして明日21日、松田聖子さんが民放AM47社をラジオジャックするそうです。1日で47社のうち45社に生出演するというのは、アイドル時代以上のハードスケジュールではないでしょうか。サンスポの記事によるとニッポン放送に陣取って電話やラインを駆使して出るとの事ですが、すごい試みだと思います。
私の地元は昼間の登場なので仕事を抜け出さないと無理ですがうまくいけば聴いてみたいと思います。
http://www.sanspo.com/geino/top/gt200509/gt2005092003.html

投稿: みむめも | 2005.09.20 18:37

>みむめも さん

情報ありがとうございます。頂いた情報を元に早速記事にしました(9/20)ので、良かったらご覧ください。
それにしてもすごい試みですね。

投稿: tabo | 2005.09.21 00:26

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