AMラジオ付携帯電話の開発・商品化に目途
今までありそうで無かった「AMラジオ付ケータイ」に、ついに商品化の目処がついたようだ。いつも拝見させてもらっている「ラジオNIKKEI From Webmaster」の8月26日(金)の記事によると、同日付の日刊合同通信が報じているとのこと。
日刊合同通信のページ (日付が変わって見られないときは、バックナンバーから、2005年8月26日(金)分 を参照)には、
「中波ラジオ、最大手ドコモAM携帯開発・商品化に目途」
という見出ししか掲載されていないため詳細は不明なのだが、前述の「ラジオNIKKEI From Webmaster」の記事によると、「中波側は同商品化を受信環境が拡大するきっかけとして歓迎しており、普及を盛り上げていく方向」だというから、正式に商品化が決まればキャンペーンがありそう。
その商品化だが、チップは三洋電機が開発とのことで、以前ここでも1/26の記事、「三洋、AM/FMラジオチューナー搭載のICレコーダー発売へ」で取り上げたことがあるが、この技術の延長なのだろうか。
「AMラジオ付ケータイ」の登場については、こちらもよく拝見させていただいている「放送局の裏の裏。」さんの7/22付の記事で、それとなく予告されていたのだが、無事実現の方向で進んでいるようでなによりだ。
ただ、やはり気になるのは、一つは1/26の記事で書いたとおり、デジタル機器とAMラジオとの相性はあまり良くないと思われるのだが、実際どうなのかということ。前回ここに書き込んだ後も、三洋のICレコーダー「ディプリトーク ICR-RB75」の実機を試聴する機会がないため、実力のほどが分からないのでなんとも言えないのだが。
もう一つは、「放送局の裏の裏。」さんのところの記述によれば、「作ってるメーカー側がやる気薄い」らしいということ。せっかく製品化しても、単なる「面白携帯」で終わってしまってはどうしようもない。
同記事を読む限りは、AM業界としては若者をターゲットに据えているようにも読めるが、他社のFM付ケータイでも、FMが付いたことだけで強力なセールスポイントになっているとも思えないのに、ましてや今や若者に聴かれていないAMである。価格は当然多少は上がるだろうから、やはり端末そのものに魅力がないと、あえてAMラジオが付いた携帯電話を選択してくれないだろう。いっそ標準装備に近い状態になれば、「常に受信機を持ち歩くことになるから、ラジオを聞くきっかけになる」という効果はあると思うが…。
いっそ情報収集の観点から、通勤・出張のサラリーマン向けにしたり、あるいは特に災害対策用品の一つとして、つまらないお遊びの機能はつけずにその分コストダウンして官公庁へ売り込んでみたらどうだろう。
そして最大の懸念。AMラジオ業界では、以前も「AMラジオが再浮上するきっかけ」として大キャンペーンを張ったのに、その後尻すぼみになり、今や肝心の商品が市場から消えようとしているものがある。
それはスバリ「AMステレオラジオ」だ。AMステレオ放送自体はは続いているが、肝心の受信機がほとんど消えているというのはなんだかなぁ、という感じ。これと同じ道は辿らないで欲しい。
個人的には、こちら(AMステレオラジオ)のほうも何とかして欲しいのだが…。
(8/29追記)
さっそく正式な発表があった。詳しくは、以下へ。
・AM、FMラジオ付携帯電話、ドコモから発売決定
<参考>
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