« つくばエクスプレス車内でラジオを聴いてみる | トップページ | AM、FMラジオ付携帯電話「RADIDEN」を触ってきた »

2005.08.29

AM、FMラジオ付携帯電話、ドコモから発売決定

8/27に「AMラジオ付携帯電話の開発・商品化に目途」で取り上げたばかりの「AMラジオ付ケータイ」だが、本日29日に早くも製品の形で発表された。以下、 『ITmediaモバイル:AMラジオやテレビの音声を聞ける─ドコモの「RADIDEN」』(2005/08/29 13:37 更新)より。

 NTTドコモは、AM/FM/テレビの3バンド対応のラジオチューナーを内蔵したPDC端末「RADIDEN」を発表した。秋頃発売の予定で、価格はオープンだが1万円台半ばになる見込み。
 FMラジオに加え、AMラジオにも対応した点がポイント。AMは周波数の特性上、FMと比較して外部ノイズの影響を受けやすい。「端末内部から発生するノイズを除去し、あるいはノイズを受けないアンテナ配置にすることで対応を実現した」(ドコモ)
 AM/FM/テレビの3バンドに対応したラジオケータイは世界初だという。
(中略)
 裏面のラジオインタフェースには、チューニング不要の「一発選局7つボタン」や、バックライト対応の「ラジオ専用液晶」などをラジオ専用の操作体系を備える。
 ポータブルラジオ同様、全国を15のエリアに分割してエリアごとの放送局をプリセットする「スーパーエリアコール」に対応。遠距離移動後も、エリアさえ選べばその地方のラジオ局を選局してくれる。また、一定時間が過ぎると自動的に電源オフする「パワーオートオフ」に対応した。
(中略)
 auがEZアプリとラジオ機能を連動させているが、ドコモはiモードとラジオ機能を連携させない道を選んだ。むしろ、RADIDENを見る限り携帯機能とラジオ機能は明確に分けられている。
 例えば本体のボタンを見ても、携帯電話の機能は白、ラジオの機能はアンバー(オレンジ)に色分けして表記されている。電源も携帯とラジオの電源が独立して設けられており、「携帯はオフだがラジオはオン」といった使い方が可能だ。
 バックグラウンド再生に対応しており、ラジオを聴きながらiモードを操作可能。電話がかかってきた場合は、自動でラジオがミュートになり通話に切り替わる。通話を終了すれば、ラジオに復帰する仕組み。
(中略)
 なお、端末にカメラは非搭載。ラジオはAMで約20時間、FMで約14時間連続聴くことができる。ラジオの内容を端末内に保存することは、不可能になっている。(以下略)

 引用した中には直接はっきり書いてないが、端末はFOMAではなくムーバ。メーカーはソニー・エリクソン。
 それにしても前回取り上げた「日刊合同通信」の記事では、製品化はもう少し先のような雰囲気に読めたが、その後「ラジオ実況@2chブログ」さんからのTBで、具体的に製品が出来ていることが分かり、今日早くも公式発表となって、思っていたより早い展開だ。

 事前の予想では若者向けに企画してくるのかと思っていたが、リンク先の写真や記事、そして名前を見る限り、大人向けというか、40代~50代のユーザー(しかも男性)限定向けの携帯。機能的にもはっきり言って平凡で、良く言えばシンプルそのもの。別の記事によると、あえて中高年層向けに、操作体系をはっきり分かりやすいように電話とラジオとで分離したということなので仕方ないが、逆に言えば面白味はなさそう。それとなく予告をしてくれた「放送局の裏の裏。」さんのところで「そこそこ売れるだろうけど、若い世代は惹かれない」と書かれたのも分かる気がする。

 この携帯、正直、「単に安い携帯とポケットラジオをくっつけただけではないか」と言われそうな気もするが、この二つが一体となるメリットが一つある。
 朝夕のラッシュ時、混雑した電車の中でラジオを聞くときは、ラジオ本体は鞄の中よりは胸ポケットに入れておきたい。選局や音量の操作もしやすいし、何より感度がいいからだ。一方胸ポケットには携帯電話を入れている場合も多い。
 ところがどちらも薄く小さいとはいえ、二つ同時に一つのポケットに入れるわけにもいかず、冬などスーツの上着を着ているときは中と外に分けて入れることも出来なくはないが、あまりスマートなものではない。ましてや夏にスーツを脱ぐような時は、ワイシャツに二つを入れることは考えられないが、このように合体していれば、一つを入れておけばよいのだから便利だ。
 もっともこれは男性の場合で、女性の場合はバッグに入れるしかないのだろうが、おそらく女性ユーザーは想定していなさそう。

 前述の「放送局の裏の裏。」さんのところで触れられていた「ある大物女性歌手を押し立てて大キャンペーン」の「大物女性歌手」は松田聖子さんのようだが、正直、携帯電話あるいはラジオとしての機能やデザインだけで売る商品ではないと思うので、売れ行きは、今ドコモとメーカーが想定している「特定のターゲット」に「こういう風に便利」という具体的な使い方を提案して、どれだけ「実用品」として認知してもらえるかにかかってくると思う。

 あと問題は製品の質(ラジオとしての性能)と、意外に大事なのが、見たとき・触った時の質感。写真で見る限り、どうも黒がいかにもプラスチックしていて安っぽそうに見えるのは気がかり。(追記・別の写真だとそんなに安っぽく見えないのだが、さて実際のところは?)…とはいえ、ラジオ好きを自称する身としては当然興味はあるし、やはり実機を触ってこないと実際のところは分からない。
 NTTドコモの報道発表資料によると、さっそく8月30日(火曜日)から、「RADIDEN」を事前に体験できるコーナーを設置するとのことなので、近いうちに寄ってみたい。体験コーナーが設置されるのは、以下の3箇所。

 ・ソニービル ソニーショールーム(東京都中央区銀座5-3-1)
 ・メディアージュ ソニースタイル(東京都港区台場1-7-1 メディアージュ4階)
 ・ソニースタイル ストア(大阪市北区梅田2-2-22 ハービスエント4階)

(8/31追記)
・早速実機を触ってきました。感想はこちら 「AM、FMラジオ付携帯電話「RADIDEN」を触ってきた」

<参考>
報道発表資料 世界初となるAM、FM、TVの3バンドに対応した「RADIDEN(ラジデン)」を開発 (NTTドコモ)
Sony Ericsson 製品紹介 NTT DoCoMo RADIDEN
あなたに伝えたい~言い出せなかった”ありがとう”キャンペーン

◆こちらも合わせてご覧ください。
・「カタログ・パンフレットの倉庫」 NTTドコモ RADIDEN(2005.09)

・「xooxoo」さん ドコモのラジオ,TV対応 『RADIDEN』
・「デジモノ街道」さん  ドコモAM-FM-TVチューナーが付いているケータイ「RADIDEN」

|

« つくばエクスプレス車内でラジオを聴いてみる | トップページ | AM、FMラジオ付携帯電話「RADIDEN」を触ってきた »

コメント

どうもです。
私はラジオなどがくっ付いた携帯は待ち望んでたんですけど、くっ付けた先の携帯機能がちょっとショボ過ぎかなと。
あと、くっつけ方が、ほんとにペタっと接着剤でくっ付けた程度のものなので、特に連動もしていないし、サイズ的に2個よりは小さいという程度のものですね。

最近の液晶はQVGAが主流になって、コストも下がってるはずなのに、あえてあの小さい液晶を採用したのも疑問です。

ドコモさんが言うように、本当に特定の人だけが買う「ああ、そんなのあったね」とあとで言われる一過性の携帯に落ち着く気配がプンプンです。

・・・と予測ばかりですみません。

投稿: xooxoo | 2005.08.31 10:19

コメントありがとうございます。

確かに「とりあえず出してみました」感が強い製品ですよね。技術的には色々困難を克服しての発売なのでしょうけど。

ネットでいろんな人の感想を読んでいると、コメントの様子から元々ラジオを聞く習慣があるような人達からは、技術的な難しさを考慮してか比較的好意的なコメントが多いですが(それでも「物足りない」という声多し)、単に携帯の1機種としか見てない人達からは糞味噌な意見が多く出てますし(苦笑)。

あわよくぱこれが意外に売れて、次はFOMAでいろいろ気合の入った製品を出すきっかけになってくれるといいのですが。

投稿: tabo | 2005.09.02 01:46

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: AM、FMラジオ付携帯電話、ドコモから発売決定:

» トリプルチューナーの「RADIDEN(ラジデン)」 [日々是発見]
ドコモ、世界初のAM/FM/TVチューナーを内蔵したmova端末を開発 - CN... [続きを読む]

受信: 2005.09.06 02:47

« つくばエクスプレス車内でラジオを聴いてみる | トップページ | AM、FMラジオ付携帯電話「RADIDEN」を触ってきた »