運転士や車掌などへの『暴行』等が相次ぐ
JR福知山線の脱線事故についての(というよりも、最近は事故そっちのけの「不適切」騒ぎだが。)マスコミ、特にテレビのあまりにも一方的な報道については、すでにあちこちで取り上げられているところだが、そんな中、とうとうこんな事件まで起きているという。
以下はYahoo!ニュース 運転士や車掌などへの嫌がらせ、事故後70件…JR西 から。
JR福知山線の脱線事故後、JR西日本管内で、運転席後方のガラスに「命」と印刷された紙が張られたり、女性運転士がホームでけられ線路に落ちそうになったりする嫌がらせ行為が約70件も相次いでいることが、7日わかった。
事故以降も後を絶たないオーバーランや不祥事も影響しているとみられている。
西日本旅客鉄道労働組合(JR西労組)などによると、4月27日夜、JR東海道線の大阪駅に着いた新快速電車の運転席後方のガラスに「命」と書かれた紙が上下逆さまに張られているのが見つかった。同様の張り紙はこれまで計6回あった。
今月6日には、大阪駅ホームで電車を見送っていた女性運転士が、男性に足をけられ、ホームから転落しそうになったという。
このほか、▽東海道線・野洲駅で、男性駅員が「尼崎の事故でたくさん死んでいるのにJRは何をしてるんや」と言われ、顔を殴られた▽福知山線・宝塚駅で、若い車掌が乗務員室から引きずり出された▽大阪駅で、運転士がコーラの缶を投げつけられた――などが相次いでいる。
このニュース、テレビ等でも特に見かけなかった(正直うんざりしていてちゃんと見ていないため、見過ごした可能性もあるが。)が、これが事実だとすれば、連日の「ボウリングが盛り上がっていたか」とか「懇親会がいくらのコースだったか」等という、くだらない話題を放送する暇があったら、よっぽど「事件」として取り上げるべきではないか。
中でも、記事では事例があったというだけで何も触れられていないが、「女性運転士が、男性に足をけられ、ホームから転落しそうになった」とか「男性駅員が「尼崎の事故でたくさん死んでいるのにJRは何をしてるんや」と言われ、顔を殴られた」等というのは、一歩間違えれば非常に危険な事例であり、タイトルのような「嫌がらせ行為」なんて生易しいものではない。れっきとした「犯罪」だ。これらは本来道義的な問題である「ボウリング」等より、よっぽど大問題のはずなのだが、事実関係はどうなっているのだろうか。今まで特に取り上げられた様子がないのだが。
ちょっとひっかかるとすれば、情報の出所が「西日本旅客鉄道労働組合(JR西労組)などによると」ということで、もちろん組合から情報がもたらされても全くおかしくないのだが、これは自社の社員と列車の安全運行に係る大きな問題であり、当局側から情報がもたらされてもいいと思うのだがどうなっているのだろう。それとも当局は把握していないのだろうか。
上記の記事では、これらの事件は「事故以降も後を絶たないオーバーランや不祥事『も』影響しているとみられている」と、原因を他人事のように報じているが、一義的にはそうだとしても、センセーショナルな報道で、今回の事件(それも肝心なところ以外の、周辺の事象ばかり)を必要以上に煽っているマスコミに責任はないのだろうか。
『も』に、マスコミの反省も込められていると思いたいところだが、どうだろう。
<追記・関連記事>
JR福知山線脱線事故報道
JR福知山線脱線事故に対する呆れたコメント
森本毅郎、小沢遼子がJR福知山線脱線事故報道に苦言
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
拝啓国土交通担当大臣様へ
最近トラツクの事故が多いようで運転士の
資質が問われつづけられています。
厳しい試験が今後課せられるとおもわれる。
技術偏重から様々な人間的な思考や情緒安定の
ための生理衛生やの自己管理等の知識と対策等
が 要求されるとおもわれる。
厳しい運転士の養成が急務と思いますが
宜敷く指導発令して下さい。 敬白
投稿: kasahara | 2005.08.16 18:59
kasahara さま
書き込んだ後に既にお気づきになられたかもしれませんが、ここは一個人のブログでありまして、国その他の機関等と何らの関係もありませんし、筆者も同じく部外者であります。
従いまして、国土交通大臣または国土交通省へのご意見をここに書かれても、ご意見が届くことは、まずありえませんのであしからずご理解ください。
なお、ココログ(当ブログが使っているニフティのブログサービスの名前です)が重たくてコメントがなかなか画面に反映されなくて申し訳ありません。ダブりとなったコメントについては、削除させて頂きました。
投稿: tabo | 2005.08.18 00:44